[『町屋のある風景』

兵庫県北部にある出石町は城下町です、
出石城跡が今でも残り、毎年3月には初午大祭、11月には出石お城祭りが行われます。
出石は「但馬の小京都」と呼ばれるくらい町並みも町屋造りが残る建物も多く、リフォームする場合も同じような作りにするおうちもあります。
実は、出石の地にこのような町屋がたくさん残るようになったのには理由があります。
1925年(大正14年)5月に発生した北但大震災で、現在の豊岡市の当たる町村は大きな被害を受けました。
出石も例外ではなく、当時の町屋作りの家の多くは損壊にあいました。

豊岡と城崎は倒壊とそれと同時に発生した火災などにより町並みを失うことになったため、震災復興再開発事業で町並みを再建する大掛かりな復興で町並みが震災前とは大きく変わることになりました。

 

しかし、出石は町並みは倒壊よりも損壊のほうが多く、そのまま建物を修繕して使う家屋が多かったのと、当時の出石には明治時代からの大工職人も多かったため、このような町屋造りのままで再興していったのです。

 

出石は今でこそ出石蕎麦や出石城で結構世間様に知られるようになりましたが、昭和の時代は同じ但馬にありながら、町は寂れ、観光客も城崎に大きく負ける状態でしたが、地元の方々の努力によって観光客を呼ぶ施策が実施され、現在の賑わいを得ました。

 

こういう町屋造りをみると、町屋には住んだことのない自分でさえどこか懐かしさを感じてしまいます。

 

奥に見えるのはだんじりの一団です。
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